ヘッドライトLED化
ヤフオクでちょっと安くヘッドライト用のLEDを落札できたので、組み込んだ。
いつかはやりたいと思っていたLEDヘッドライト化の未来がやってきた。
CREEのLEDで2000LMのもので先行販売をしていたものだ。
CREE社のLEDは信頼しているが、ユニットの組み合わせはどこがやってるかわからないし、オークションの商品だけに、不安もあるのは事実なんだよね。
今回のLEDバルブはH4タイプなので、バイクのブログでたまたま知ったH4R変換アダプタも購入してしっかり組み込みたいと思う。
基礎知識
H4やらH4Rやらというのは、電球の口がね形状の名前です。
平たく言えばヘッドライトのソケットの形です。
H4規格がH4R規格よりも一般的で商品数も豊富です。
ですがNSRはH4R規格しか使えません。今回のLEDバルブもご多分に漏れず、H4R規格の商品は無く、しかたなくH4Rに一番近いH4規格の商品を買って改造を想定しています。
ヘッドライトのLED化は法的にグレーな感もあるが、純正指定ハロゲン球と同等以上の性能があれば問題無いと考えている。
車検のない250ccとはいえ公道を走る以上はしっかりとした整備は欠かせない。
今回は出始めたばかりのLEDヘッドライトが公道走行できるレベルに達しているかも併せて調査するつもり。
商品到着
ついに到着しましたLEDヘッドライト。
ヘッドライトのLED化は長年の夢だったんだよね〜。
さてさてどんな結果になりますやら楽しみです!
商品名:「AutoSite 2000ルーメン LED バルブシステム」
仕様
対応電圧12V(国産車) 消費電力15-30w 定格電流:1.2〜2.8A
H4切替タイプ・HB4タイプ・H7タイプ・H8/H9/H11/H16兼用タイプの4種類から選択可能
バルブ形状はH4切替タイプを選択。何が切替なのかは不明H/Lのことかな?w商品構成
LEDバルブ×2 独立コントローラ×2 冷却ファン×2 取扱説明書落札価格 6000円以下
H4とH4Rの壁
今回購入したLEDはH4バルブ、対してNSR250RのバルブはH4Rという形です。
しかし届いた商品は、ちょっと問題がありました。
通常バルブの口金はペラッペラのアルミ製で加工するにもペンチやニッパーでグニグニ曲げられるくらいのものが大半なのですが、今回届いた商品はびくともしない立派な口金を持って挑みかかってきたんです。
▲左:グニグニされたH4バルブの口金、ペラペラで簡単に加工できる 右:ヒートシンクを兼ねたアルミ製のごっつい口金が改造なんて許さないと言っている。チップに光るCREEの文字
LEDバルブはアルミ鋳造か。。。これは加工は容易ではない。
とりあえずNSRをばらして考える。
アッパーカウルをはずし、しばしH4Rソケットとにらめっこ。
▲NSRのH4Rのヘッドライトユニット純正形状。上部の突起は当然H4R用でH4をはめると光軸がずれる
そこに収まっているバルブも前任者がH4の口金をペンチでグニグニしてH4Rに力ずくで納めたバルブだ。しかも光軸角の調整してないやんけ!!orz
それはさておき、2世代連続H4を改造して使うのか....。
せっかくのきれいなH4アルミLEDユニットををぼろぼろにするのは忍びない。
いやそれ以前にそもそも加工出来る気がしない。馬鹿みたいに厚くて固そうだ。
かたや、プラスチックで加工の簡単そうなH4R型のNSRのヘッドライトユニット。
そして先日買った業務用プラリペア........。
ひとまずは、落ち着いてH4とH4Rの違いをじっくり調べることにした。
参考サイト:M&Hハロゲン電球口金形状
H4もH4Rも上部の爪の位置は共通で0度かと思いきや、光軸に対して数度ずれていた。
NSRのヘッドライトユニットもよく見ると上の爪用の切り欠きが傾いている。
後ろから見るとH4Rは6度、H4は10度くらい光軸に対してずれてる。
残りの二個の爪の角度も違い、H4は上部爪から180の部分から左右45度の部分に爪、H4Rは左右62度の部分に爪があることが上記リンクからわかった。
さらにご丁寧にH4Rには切り欠きまで用意されている。
・ソケットに違いはあるが電球部分は機能的大差はみつからない
・コネクタ部分は全くの共通規格
調べれば調べるほどソケット形状を変えた意味が分からない。(取り付け間違い防止なのはわかる。しかし一応歴史をみるとH4の高輝度規格としてH4Rを策定したようだが現代となってはH4でも高輝度なバルブが存在し、H4RでH4よりも高輝度なバルブを同等の価格で探す方が困難な状態で、正直企画倒れなんじゃないだろうか。未だに製品はあるから企画倒れは言い過ぎだけどw 詳しい人居たら教えて下さいw)
自分のMC21にはH4バルブが口金がひん曲げで導入されていた。
しかも上部ピンはそのまま流用、下部ピンは外側にねじ曲げてある。
上部口金の調整をしていないので光軸はずれてるし、下部ピンの扱いもぞんざいで、バルブの角度が狂っているはずである。それでもPIAAの明るいバルブだから今まで不具合を感じていなかった。
どうりで光軸の調整に苦労するわけだなぁ。
H4の正体を知ってしまった以上、今入っているH4が当然に光軸がずれるのを分かっていながら戻すのも抵抗がある。軸合わせは難しくはないので最後の手段に取っておこう。
もともと付いているH4バルブも爪は曲げてあるだけなので、H4に戻すことは可能だ。
バルブの正体が分かったところで考察
・H4Rのバルブは少数派で商品数も限られる。(LEDはまず出てこないだろう)
・H4Rだから何か良いことがあるかといえば、これといってメリットもない。
・H4バルブを加工するとなると、バルブを交換するたびに加工が必要になる。
・LEDバルブは分厚いアルミ製。NSRのヘッドライトユニットはプラスチック製。
※上記はもちろん全文個人的見解です。
今回の場合、加工は断然プラスチックの方が楽である。
あとは....、最悪ヘッドライトユニットをぶっ壊して再起不能にしたときのコスト....。
ヤフオクで1500円で即決から出品がありました。
結論
ケース側をH4対応に改造してしまうのが将来的にもメリットが大きい。
そんなわけで、バルブ側をアダプタを使って改造する計画を急遽中断。
ケース側を改造することにしました。
ケース改造
ケースの改造は、設計からいろいろあったので別ページにまとめた。
LED取り付け
ケースの加工さえしてしまえばあとは難しいことは何もないのでポンポン取り付ける。
ドライバは専用に用意されたように、カウルの下部とジャストサイズだったので、ねじ穴を開けて設置した。
▲この位置だと若干光軸調整時にケースと若干干渉するので、できるだけ後ろに寄せた方が良さそう。あとで調整する。
光軸がしっかり合うように上爪を0度調整してLEDバルブをケースにセット。
▲バルブに傾斜が無いので0度でセットした。H4にポン付けしたら光軸ずれるんじゃないかと思うんだけど...。
取り扱い説明書に従い、ケーブルを引き出し防水カバーを取り付け。
LEDケーブルを逃がしておいて冷却ファンを取り付ける。
ドライバから出ているケーブルにLEDケーブルとファンケーブルを接続。
▲LEDケーブルとファンケーブルを接続する。メインハーネスと干渉しないように横に逃げるように配線した。
あとは、車体にアッパーカウルを仮止めし、ポジションランプを接続。
アッパーカウルを固定してからヘッドライトコネクタを接続して、ケーブルの経路を確保し念のため抜け止めと絶縁の為にビニールテープで固定した。
できれば、整備性向上の為にテープではなく、伸縮性のあるゴムかカバー範囲の広い防水カバーが欲しいと思う。
付属のコネクタは少し緩く、カチッとはまらない感じが不安だった。
ファーストインプレッション
光軸の収束が怪しい気がするけど、明るさは充分。
ハロゲン球よりずっと明るい。しかも当然ながら真っ白な光。
さすが2000LM、6000K。
消費電力は15/30wと純正の35/60wの約半分。たぶん純正比だと明るさは体感で倍くらいあるんじゃ無いかな。とても明るい。
消費電力の半減は原付と同じサイズのバッテリーのNSRには嬉しい。
ロービームは明確に明るく不満がない。発色もとても奇麗だった。
ハイビームはHi/Lo両方のLEDが点灯する。見た目表裏同じチップが使われているように見えるので、15w×2でカタログスペックの30wということなのだろう。色が白い分、乗車姿勢での体感照射は少し暗く感じるが、純正よりは明るい。
消費電力が減っているのでヘッドライトリレーも純正のまま再利用できた。
バイクをおりて確認すると明るさは掛け値無しに出ているので体感差だろう。
白は遠くはよく見えないというのが実感できる結果だった。
視認性と鮮やかさのバランスをとるなら4000〜5000Kくらいが良いのかもしれない。
商品としての取り付けはH4であればとても簡単。ドライバユニットの置き場所で悩みそうではあるが、それを除けばちょっと車をいじった経験のある人なら困ることはなさそうだと思う。前述したがヘッドライトコネクタとの相性は良くないように感じた。
また、純正の防水カバーでは保護されない部分でコネクタを接続することになるため、別途防水対策と抜け止め対策をしたほうが良さそうだった。
疑問なのはLEDの光軸がH4の上爪に対して0度に配置されている点。
※光学的に光を傾斜させている可能性も否定はできないが見た感じはそのようには見えなかった。
▲今回購入したLEDバルブ。H4型だが光軸傾斜角はどの角度から見てもほぼ無ように見える。
▲通常のH4バルブとケース、光軸に10度ほどの傾きが設定されている。見てすぐわかる明確な角度がある
通常H4バルブ用のケースは爪の位置が10度ほど傾いているのだが、製品をそのまま取り付けると光軸も10度傾いてしまうんではないかと不安になる。
実際、今回の改造にあたって数種類のH4バルブを調べたがいずれも傾斜角がついていた。
WEBを渡り歩いて見たところH4でも傾きの少ないものもあると言っている人もいた(正しい規格適合品かどうかは不明)、H4の正確な傾斜角は、資料が見つけられなかったので正解は今のところわからない。ただH4のケースは今回調査した範囲内では、例外無く傾斜しているので、傾斜角が設定されていないバルブはそもそも規格に対応していない可能性が高い気がする。
ただし、バーナーの取り付け角が浅くても光軸は調整されているケースもあるんだろうと思うので憶測の域を出ない。
何台かのバイクと車を調べた限りH4のケースは間違いなく傾いて設置するように各爪の凹部が配置されている。
自分のNSRはケース自体を加工したので、光軸0度に設定したし、通常のH4角度に戻すことも可能なので、どちらでもかまわないんだけど、どうなんだろ...。
できればメーカーの意向も確認したいところではある。
許容値であればいいなと個人的には思うんだけど、どうなのかなぁ。
もし、光軸角を0度に調整したほうがより良いのであれば、現状のままとしたい。
NSRは車検がないので多少曖昧でも運行は可能だが、公道を走るので、キチンと光軸の調整はしておきたい。
あとは、運行に支障がないかチェックして、公道デビューできる日が来るのが楽しみ。
もう少し暖かくなったら整備工場で光軸テストもしてみようと思います。
参考URL
バルブ精度について
H4、H4Rの光軸傾きについて
Technical Tip's
今日も雪の北海道。まだ春はお預けなのであります。
追記予定。