NSR整備記録

NSR250R MC21 SEのメンテナンス記録。

バッテリー交換

バッテリーが干上がっていて、最低で9Vまで劣化。
充電すると12V程度になるものの、LEDウインカーがヘッドライトと同時に使うと正常に点滅しない事態になった。

素直にここはバッテリー交換をしようと思った。

 


バッテリー選択
MC21はユアサYT4L-BSが指定サイズとなっている

悩んだのはバッテリーの選択肢。
現状バッテリー交換となると、以下の選択肢があった。

格安海外バッテリー 2,000円前後〜
国産通常バッテリー 5,000〜20000円
リチウムイオンバッテリー 8,000〜20,000円


格安海外バッテリーはとにかく安い。
台湾ユアサなどを選べば保証は別として機能的には国産バッテリーとほとんど遜色が無い。ちゃんと商品さえ選べば財布に一番優しい。
価格も2,500円程度で買えるので失敗しても知れてる。
しっかりとしたルートで買えば問題ないが通販だと不安が残る。

下のリンクはAmazonが販売、発送してるので間違いは無いだろう。

多少安くても、知らないショップから買うと痛い目に遭う可能性もある。

2,500円で、500円は安心料金と思って買うのがよさそう。Amazon販売なら送料も無料なので、妥当な線だと思う。

[ サイズ ]:高さ85mm 幅70mm 長さ113mm 液入り重量約1.48kg

TAIWAN YUASA [ 台湾ユアサ ] シールド型 バイク用バッテリー YTX4L-BS

TAIWAN YUASA [ 台湾ユアサ ] シールド型 バイク用バッテリー YTX4L-BS

 

 


国産バッテリーは安心。
国産のバッテリーは保証がしっかり付いてくるので安心。
性能的にも一番安心できる。枯れた技術だけに安定度はピカイチ。
難点は比較的お高いことと、本当に国産かを判断するのが難しいこと。
というか国産バッテリーは完全に輸入バッテリーにやられちゃってるのか、Amazonでは取り扱いすら無い始末。
WEBで探しても一苦労。
国産と謳って、海外製品を売っている店もあるんじゃないかな?悪意の有る無しは別として。そんなわけで、国産バッテリーが欲しい場合は信頼できるショップで買わないと危ない。。気がする。値段は6,000円〜幅広い。
http://www.frontrow.co.jp/goods.cgi?sg1=b0194
[ サイズ ]:高さ85mm 幅70mm 長さ113mm 液入り重量約1.48kg



リチウムイオンバッテリー、軽量ハイパワー!
最新式のバッテリーでパワーがすごい。セルなんてギュンギュン回る。
まぁNSRにはセルは無いんだけどね。
耐久性も高く、次世代のバッテリーとして期待されている。
その上値段も手頃になってきた注目株。でもなぜか国産はほぼ見かけない。
特筆すべきはその軽さ。通常バッテリーと比べると半分くらいしかない。
しかも簡易電圧計付(Full,Med,Lowの三段階)値段は9,000円くらい
[ サイズ ]:高さ85mm 幅70mm 長さ113mm 液入り重量約0.5kg

 ▲お高いけど日本製。岡田商事9,800円前後

  ▲skyrich米国製?5,800円前後

見れば見るほどOEM臭い。端子形状、電圧インジケータのボタン、フォント、色全部が同じという。

 

購入
ちょっと悩んだもののブログに書くこともあるので、今回はリチウムイオンを選択。

いきつけのバイク屋、来度さんでチョイスしてもらった。

長期にわたってレビューをしたいのもあったが、何より新しもの好きとしては、選ばずにはいられない。
バッテリーとしては新しいタイプではある物の、リチウムイオンはパソコンや無停電装置などで、とてもシビアな充電性能を求められ進化を遂げてきた背景があるし、最近ではエコカーにも搭載されるなど信頼性も十分に上がってきていると考えたからだ。
なにより、NSRのバッテリーは小さい。
通常のバッテリーでは、ちょっと心許ないと思っていた部分もある。電力不足でPGM3破損だけは何があろうと避けたい。
その点リチウムイオンはハイパワーでちょっとした保険程度にはなるかな?と、考えた。
そして、なによりその軽さだ。NSRのバッテリーはシートの下とはいえ、かなり高いところに配置されている。重心が高くなる可能性のある重量物は少しでも軽いに超したことはない。微々たる物だけそ走行性能にも多少なりとも恩恵がありそうだし、軽いバッテリーはメンテをするのも楽チン、そう考えると迷いは無くなった。
今回はバイク屋の来度さんで購入。Amazon9,766円だったけど、10,080円で取り寄せ可能だったので、売り上げに貢献したw

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取り付け
今回選んだAZ LITHIUM ITZ4Sは国産バッテリーだった。
AZ  [ LITHIUM ] ITZ5S-FP AZ Battery | 岡田商事株式会社

特徴は以下の通り。

  • 鉛バッテリーと比べ、非常に軽い。(通常バッテリー比1/3)
  • 鉛バッテリーと比べ、約4倍のサイクル寿命特性。
  • 低温時の効率放電特性の持続時間が長い
  • バッテリーの状態が一目でわかるLEDインジケーター付
  • BMS(バッテリーマネジメントシステム)が各セル電圧のばらつき制御


バッテリー重量はちょっと軽くなるレベルじゃない。
NSRの場合通常のバッテリーは約1.5kg、リチウムイオンは約0.5kgと1kgも軽くなる。
1/3しかないという驚きの軽さ。
バッテリーを持ったことがある人なら「うわ、軽っ!」っと、思わず声が出るレベルだ。


リチウムイオンバッテリーの取り扱いは通常のバッテリーとほぼ同じだが、利用条件を再確認。
注意すべきは下記2点

  • 車両の充電電圧が13.5V以上14.8V未満であること
  • 充電レベルが付属電圧計でLOW以下の場合は充電してから取り付けること

念のためNSRの充電電圧を測定。

  • アイドリング時 00.0V(測定値確認中)
  • レギュレータ調整高回転時 00.0V(測定値確認中)

ちょっと低いけど、いいやね。自己責任ってことでGO!www

電圧計のボタンを押して充電状態を確認。
Photo

 

新品の状態でフル充電されていた。

NSRのメインスイッチがOFFになっていることを確認。
シートをはずして、バッテリーケースを露出させ、マイナス端子を外す。
バッテリカバーを開け、プラス端子を外す。
この状態で、バッテリーを抜き出すが、端子部分のネジ受けを落とさないように注意。

今回は、古いバッテリーを破棄するので、バッテリーのネジ受けとネジは再利用することにして、付属してきたネジ受けとネジはストックしておくことにした。

端子部にネジ受けを入れ、バッテリーケースにセット。
このときもネジ受けを落とさないように注意する。

プラス端子をネジ止めし、カバーを閉じて、マイナス端子をネジ止めする。
シートを戻せば、取り付け完了。

スイッチをONにしてテスト。
エンジンをかけずにヘッドライトをハイビームにした状態でウインカーを動作。
バッテリー交換前は、電圧不足でウインカーリレーの点滅速度が定周期にならなかったが、交換後はしっかりと点滅するようになった。
ウインカーの点滅やヘッドライトのON,OFFで他の灯火類の光量に影響することもほぼ無い。
その他電装系の明るさも充分に確保されている。これならPGM3の破損防止としては安心できそうだ。

雑感
新世代のパーツはどれもワクワクする。
リチウムイオンバッテリーの長寿命性能、とにかく軽い筐体。
簡易ではあるものの電圧計がついているのでいつでも状態管理ができるメリット。
耐久性はこれから判明するとして、とてもすばらしい製品の予感がする。
個人的には時代の最先端技術をNSRにぶちこむのは萌える要素なので大満足だった。

シート下の非常に高い位置に鎮座した鉛の塊の1kgの減量はパフォーマンスに直結し、サーキットでのシケインの切り返し時に0.08秒の反応速度の向上を見た。(大嘘)
NSRの1kgは、鈴鹿サーキットでは0.002秒のタイム差となって現れる。(大嘘)
なんてことはなく、凡人の自分には、体感差は全くない。
とはいえ軽量化は積算でするものなので単体で1kgは大きいと思う。
まぁ今時サーキットで乗る人がバッテリーを積んでるかどうかは知らんけどw

冷静に性能とコストパフォーマンスを考えると海外バッテリーが2,500円程度で入手可能なのでメリット(軽い、長寿命、ハイパワー)とデメリット(価格が高い)を比較すると、微妙と言わざるをえない。

ハードは基本壊れるものなので、海外製品4個分の価格の価値があるかといえば微妙。
仮に海外バッテリーが1年でダメになるとしても、4倍の価格なので4年持たないとペイしないし、通常2年くらいは使えると考えれば8年の長寿命がコストパフォーマンスとして求められる。
バッテリーを2個用意しておけば物理的破損時にも安心できるという意味でも、海外バッテリーに軍配が上がる。
とにかく安くバイクを維持したいという人にはお勧めできない。
NSRはキックスタートのエンジンなので、よりその恩恵は少ない。
セルスタートエンジンの中でも、標準バッテリー容量の設定が低くもう少し容量が欲しいなど、限られた条件では劇的な変化があるかもしれない。

また、単なる上げ足取り対策なのかも知れないけど説明書には以下の一文がある。

○下記車両にはご使用できない場合がございます
GPSナビゲーション、グリップヒーター等の電装パーツを装備している車両。
②エンジンカスタム、その他改造している車両
※充電が不十分になる場合がございます。

この文章が意味するところは何なんだろう。
時間があるときに調べてみたい。


それでも新しいもの好きがリチウムイオンに惹かれてしまうのはサガとしか言えない。
冷静に考察を書いたところで、今のところ後悔はなく、やはり大満足なのです。

2016.5.16
約2年経ちましたがバッテリーはビンビンに元気です。
買ってよかった!